問題
「整数 について、積
が
の倍数ならば
または
は
の倍数である。」
この命題を証明せよ。
つまずきポイント
本日の問題は、対偶を用いた証明問題になります。
「どんなときに対偶を使うの?」というところが難しいポイントですね。
問題の命題を見た時に、
対偶を使った方がわかりやすくなるかどうかで使用するかどうかが決まります。
問題文を見てみる
Point
対偶に変形した方が考えやすいかどうか見極めよう
今回の命題をじっくりみてみる。
積 が
の倍数
(
は整数)
は、
が
の倍数であることはわかりますが、
それぞれの様子がわかりませんね。
なので、
このままだと または
が
の倍数なのかどうかが判断つきません。
これを解決するのが ”対偶” です。
対偶への変換の仕方
対偶は、
”裏”にしてから”逆”にする。もしくは、”逆”にしてから”裏”にすれば良い。
<元の命題>
「整数 について、積
が
の倍数ならば
または
は
の倍数である。」
<逆>
「 または
は
の倍数である。ならば、整数
について、積
が
の倍数」
<裏>
「整数 について、積
が
の倍数ではない。ならば
または
は
の倍数ではない。」
<対偶>
「 かつ
は
の倍数ではない。ならば、積
は
の倍数ではない。」
となる。
解説
対偶「 かつ
は
の倍数ではない。ならば、積
は
の倍数ではない。」が正しいことを示す。
「 かつ
は
の倍数ではない」について
は
の倍数ではない
(
は整数)
は
の倍数ではない
(
は整数)
すべての整数は、 と表される。
よって、
の倍数:
の倍数でない:
以上より、
かつ
は
の倍数ではない。
①
②
③
④
と表される。
実際に確認してみる
① の時
は整数より、
は
の倍数ではない。
② の時
は整数より、
は
の倍数ではない。
③ の時
は整数より、
は
の倍数ではない。
④ の時
は整数より、
は
の倍数ではない。
①〜④により題意は示された。
おわりに
「どんなときに対偶を使うの?」と迷った場合、
対偶にした方がわかりやすいかどうかで判断しましょう。
判断がつかない場合は、
対偶にしていないパターンと対偶にしたパターン両方で計算しみてみるのも一つの手でしょう。
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