はじめに
本日は、命題の基本知識をわかりやすくまとめてみました。
命題の問題は、バリエーションが豊富で対策しにくく、演習を重ねるしかありません。
しかし、ただ演習を重ねるだけではなく、
命題の基本的な知識を踏まえた上で演習を重ねると理解しやすいでしょう。
今回の基本知識は必ず押さえた上で、問題演習をしましょう。
命題とは?
命題とは、
正しいか正しくないかが、はっきりしている式や文章のこと。
例)
① 富士山は大きい
富士山が大きいかどうかは、人によって感覚が違うので、
「正しいか正しくないかがはっきりしていない。」よって、命題ではない。
② りんごは果物である
誰がどう見てもりんごは果物なので、
「正しいか正しくないかがはっきりしている。」よって、命題である。
命題の基本構造
例)
ドラえもんは人間であるならばドラえもんには心臓がある。
仮定:ドラえもんは人間である
結論:ドラえもんには心臓がある
言い換えると、
ドラえもんは人間である。と仮定すると、ドラえもんには心臓がある。
(ちなみに、こちらの命題は、真の命題である。)
真の命題と偽の命題
真の命題
(仮定)が満たされるときに、(結論)も満たされるときに、
その命題は、「真である。」という。
例)りんごであるならば、果物である。
りんごであれば、必ず、果物である。と言えるので、
真の命題である。と言える。
偽の命題
(仮定)が満たされるときに、(結論)が満たされないときに、
その命題は、「偽である。」という。
例)果物であるならば、りんごである。
果物であるとき、必ずしも、りんごである。と言えないので、
偽の命題である。と言える。
ある命題が偽の場合、「偽である。」と言える例が存在する。
その例のことを「反例」と言う。
果物であるならば、りんごである。
こちらの命題の場合、ぶどう、なし、バナナ等が反例になる。
逆・裏・対偶
逆・裏・対偶は、元の命題の形を変更させたものである。
例)
元の命題:りんごであるならば、果物である。
逆 :果物であるならば、りんごである。
裏 :りんごでないならば、果物ではない。
対偶 :果物でないならば、りんごではない。
元の命題 → 逆への変形
(ならば)の両側を交換する。
元の命題 → 裏への変形
(ならば)の両側を否定する。
例)「である。」 → 「ではない。」
元の命題 → 対偶への変形
元の命題を逆(裏)にした後に、裏(逆)にする。
対偶を使用すると良い例
例)
「ドラえもんには心臓がないのならばドラえもんは人間ではない。」
このままだと、
「心臓がない」、「人間ではない」という部分の指してる範囲が広い。
心臓がないものも人間ではないものは大量にありますよね。
こういったときは、対偶に変形するとわかりやすくなる場合があります。
対偶にすると、
「ドラえもんは人間である。ならば、ドラえもんには心臓がある。」
となる。
人間には、心臓があるのでこの命題は真となる。
十分条件と必要条件
「 は
であるための ◯ ◯ 条件である。」
◯ ◯ に当てはまるものを考えてみよう。
十分条件
ならば
である。→ 真
ならば
である。→ 偽
この時、
「 は
であるための十分条件である。」
という。
必要条件
ならば
である。→ 偽
ならば
である。→ 真
この時、
「 は
であるための必要条件である。」
という。
少し複雑だが、十分条件と必要条件を利用した問題は、
最初のうちは、パターンで覚えてしまった方が良いだろう。
おわりに
今回は、命題の基本知識をわかやすくまとめてみました。
これを踏まえた上で、命題の問題に取り組むと良いでしょう。
もっと詳しく教えてほしいという方は、
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