はじめに
今回は、高校数学における相関係数について押さえたいポイントをまとめました。
相関係数と言われれば、計算が複雑な公式だと認識してる人が多いと思います。
↓こんなやつです。
変数 ,
の相関係数を求めたいとする。
実はこの複雑な公式は必ずしも覚えている必要はありません。
最初から公式を覚えようとすると勉強するのが嫌になるので、
今回は公式を覚えるよりも大切なことを知っていきましょう!
相関係数とは
相関係数とは、 つの事柄の関係性の度合いを表したものです。
つの事柄を、
,
とおくと、
関係性には、 種類あります。
① 正の相関
が増えると、
も増える。かつ、
が減ると、
も減る。
このとき、「 つの事柄は正の相関がある。」という。
② 負の相関
が増えると、
は減る。かつ、
が減ると、
は増える。
このとき、「 つの事柄は負の相関がある。」という。
③ 相関なし
「 と
に相関はない。」という。
ここまでは、相関の種類を述べましたが、それぞれどのくらい相関があるのか?ということは数値(相関係数)の大きさにより、判断することが出来ます。
数値(相関係数)の算出方法
を
,
、
を
,
、
を
の平均、
を
の平均とすると、
:
の標準偏差
:
の標準偏差
:
と
共分散
よって、
以上のような式で計算すると、
は、
の範囲の値になります。
また、これらの値は散布図とリンクさせて出題されることがしばしばあります。
散布図
10人のクラスに数学のテストを受けさせたときに、
テストまでの勉強時間を横軸、テストの点数を縦軸だとします。
例①)正の相関
【解釈】 時間をかければかけた分だけ、テストの点数が高い。
例②)負の相関
【解釈】 時間をかければかけた分だけ、テストの点数が低い。
例③)相関なし
【解釈】 時間とテストの点数になにも関係はない。
このように、 つの事柄の点を集めてみると、
つの事柄の関係性を見ることができます。
今回の場合は、例①が現実的かもしれませんね。
学習手順
ここまでの内容をどういうステップで学んでいけばいいのかをまとめました。
STEP 1 相関関係の 種類の関係性を知る
①正の相関 ②負の相関 ③相関なし
STEP 2 ①〜③の関係性と数値を一致させる
①正の相関
が
に近ければ近いほど、正の相関が強い。
→片方が増えればもう片方が増える様子が顕著である。
②負の相関
が
に近ければ近いほど、負の相関が強い。
→片方が増えればもう片方が減る様子が顕著である。
③相関なし
が
に近ければ近いほど、相関がない。
→片方が増えたとき、もう片方が増えるか減るかはわからない。
STEP 3 計算公式を知る
公式のように、 の 共分散を
の標準偏差と
の標準偏差で割っている。ということを知る。
STEP 4 計算をできるようにする
具体的な数字を当てはめて計算できるようになる。
おわりに
今回は、高校数学における相関係数について押さえたいポイントをまとめました。
「学習手順」にもあるように、必ずしも公式を理解する必要はありません。
ステップに沿って学んでいきましょう。
また、相関係数は、 変数を分析するときによく使われる統計手法です。
大学進学後も、理系大学、文系大学関わらず度々扱うことになります。
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